| 取引信用保険の取扱を始めた1996年から2006年までの、事故処理件数(前職を含む)は約70件です。支払保険金では、大型倒産で1億円超という事故もありました。倒産形態で多いのは、自己破産・民事再生などの法的倒産です。夜逃げなどの例もあります。
また最近多いのが、ノーマーク先の倒産です。情報機関の評点で60点を超えている取引先の「突然死」です。粉飾決算により、情報機関と保険会社の与信判断が誤ったケースが多々あります。ですから、情報機関の評点で与信額を決めるのではなく、保険会社のクレジットリミットという実額で売掛債権回収不能リスクをヘッジすべきだと考えます。60点超の評点の取引先が倒産しても、情報機関は補償してくれません。取引信用保険は補償機能を有しています。
事故処理
(1) 債務不履行の通知
(2) 債権届出書の作成(法的倒産の場合)
(3) 保険金請求書の提出
必要書類は
保険金請求書
裁判所に提出する債権届出書のコピー(法的倒産の場合)
手形の両面コピー
当該社に対する月次請求書のコピー1年分
売買契約書(あれば)のコピー
(4) 保険金のお支払
(5) 保険会社に対して、債権譲渡
(6) 配当金が出ればその処理
その他、保険会社が要求する書類や経緯説明が必要な場合がありますが、上記書類が揃ってから1ヶ月以内に保険金をお支払することになります。
保険金お支払の例(欧州型)
取引先A社が民事再生手続開始の申立
保険条件:縮小率90%、フランチャイズ免責100万円
A社に対するクレジットリミットは、5,000万円
倒産時の債権残高(手形+売掛金)は、4,000万円
商品の回収は、なし。
保険金は 4,000万円×90%=3,600万円
フランチャイズ免責100万円とは、100万円超の債権残高の場合に、その全額が保険の対象となります。100万円以下ですと、保険事故にはなりません。
例)債権残高 200万円の場合、100万円超なので200万円が債権残高として認定。
債権残高 70万円の場合、100万円以下なので、保険金支払対象外(無責)
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